司書からのお願い

司書からのお願い 図書館あるある
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図書館を利用していただくにあたって、司書からお願いがあります。

資料を汚してしまったとき

図書館から借りた資料を破ったり、汚してしまったりすることはあると思います。わざと汚すのは論外ですが、うっかり何かをこぼしてしまったり、ちょっと目を離したすきに子どもさんが破いてしまったり、ということはあるでしょう。

破いてしまったとき

まず、本を破いてしまったときは、とにかくそのまま持ってきてください。セロハンテープなどを使ってご自分で修理する方がいらっしゃいますがそれは絶対にやめてください。本を修理するための専用のテープなどの機材があります。図書館員は、それらの専用の機材を使って修理します。専用でないものを使うと、最悪の場合、修理できなくなってしまいます。自分で修理しようとせず、そのままカウンターまで持ってきて、状態をご説明ください。

破ってしまったときにもっとも気をつけていただきたいことは、パーツを紛失しないことです。すべて揃っていれば、仮にバラバラ(そこまでになったものを見たことはありませんが)になっていても修理できます。しかし、一部でも欠けてしまうと、元に戻せません。読めない部分がある本を他の人に貸し出すわけにはいきません。一部でも欠けてしまうと、弁償していただくことになります。パーツをなくさないことを心がけてください。

濡らしてしまったとき

水などで本を濡らしてしまうとやっかいです。ご存知のように、紙を濡らすと元には戻りません。程度にもよりますが、修理の仕様がありません。濡らしてしまった状況は、カバンに入れていたが急な雨で中まで濡れてしまったとか、テーブルの上に広げて読んでいたらコーヒーをこぼしてしまったなどが典型的なケースです。

これは、「気を付けてください」としか言いようがありません。特にカバンに入れるときは本をそのままではなく、ビニール袋に入れるなどしておけば濡れなくてすみます。カバンの中で本がねじれることもありませんのでおすすめです。

濡らしてしまうと、まず元には戻りません。ある程度以上状態がひどいと弁償になります。

線は引かないでください

私には理解できないのですが、借りた本に鉛筆で線を引く方がいらっしゃいます。ご自分の本であれば自由ですが、図書館の本はみんなのものです。あなたのものではありません。図書館員は、返却のときに中身をチェックしています。少しの量であれば気が付かないこともありますが、最終的には必ず見つけます。鉛筆で引いた線は、消しゴムで丁寧に消しています。どこに線が引いてあるかわからないので、最初のページから最後のページまで入念にチェックします。けっこう、時間がかかります。

鉛筆の線は消せますが、ボールペンであれば消せません。破ったり汚したりはわざとではないでしょうが、線を引く行為は意図的です。消せないようであれば、即、弁償になります。絶対にやめてください。

館内の撮影はできません

まずどこでも同じだと思いますが、図書館の館内の撮影は原則として禁止(許可制)です。少なくとも「撮影はご自由に」という図書館は知りません。自由に撮影できると、他の利用者さんが写りこむ、あるいは、写りこむ可能性がある、という点が最大の理由でしょう。では、誰もいなければ撮ってもいいのではないかと考えがちですが、線引きが難しいので一律に許可制にしてあるのだろうと思います。

許可の基準については、図書館ごとに異なります。事前に文書による申請が必要だったり、研究目的のみ可といったきびしいところもあれば、カウンターの図書館員に口頭で許可を求めればすむという簡単なところもあります。

地元の中学生が作成した絵本を展示したことがあります。作成者の親御さんがいらして、自分の子どもが作成した絵本が展示されているところを撮影したいという申し出を受けたことがあります。もちろん、その場でOKです。他の利用者さんが写らないように気を付けてください、とだけお伝えしました。

最近では、携帯で簡単に撮影できます。写メならいいということはありませんので、撮影したいときは、必ず許可を受けてください。